2016年の調査では動員数が年間200万人を超え、様々な観客が1年間を通して足を運ぶ人気エンターテインメントとなって久しい「音楽フェスティバル」。気候が落ち着いてフードが充実する秋フェスの人気も増加傾向にあり、全国各地のステージに様々なアーティストが出演している。ここでは今年の秋に注目のアーティストをご紹介!

男性アーティスト/バンド

Suchmos 「A.G.I.T.」

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO」「SUMMER SONIC 2017」「SWEET LOVE SHOWER 2017」などに出演し、ロック・バンドで今年の夏フェスの覇者とも言える活躍をしたSuchmosは、秋フェスでも注目だろう。アルバム『THE KISDS』を発表して以降の彼らはライブでもよりスケール感を増していて、同時に自主レーベルを「F.C.L.S.(FIRST CHOICE LAST STANCE)」と名付ける彼ららしい"変わらなさ"も持ちあわせている。

同じく夏フェスで活躍したWANIMAも「氣志團万博」などに出演する。また、同じく夏にも多くのフェスに出演したnever young beachも、夏フェスでのライブが好評を博し、秋以降のフェスにも出演。はっぴいえんどを筆頭にした日本語ロックの系譜に連なるグッド・チューンを多数持ちながら、ライブでは熱量全開の演奏を見せてくれるため、いい意味でバンドのイメージが変わる人もいるかもしれない。

女性アーティスト/バンド

写真:水曜日のカンパネラ 「一休さん」

水曜日のカンパネラ 「一休さん」

女性アーティストでは、一年を通してフェスに引っ張りだこな水曜日のカンパネラのステージも期待大(ステージ上には登場しないが、厳密には女性1人+男性2人のメンバー構成)。この夏は実に4つ以上の大型フェスに出演し、会場ごとに違う展開&演出を見せていた彼女たち。秋は「氣志團万博」「ULTRA JAPAN」の出演を控え、さらにボーダーレスに活躍してくれそうだ。ライブの内容は当日まで完全に予測不能のため、夏フェスで既に観た人も会場でまた違う体験ができるかもしれない。

10月の「PINK sensation」に出演するラップシンガーのDAOKOは、米津玄氏とタッグを組んだ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の主題歌「打ち上げ花火」が注目を集める中でのステージ。ここ数年の彼女は最先端の技術を駆使したり、ダンサーを迎えたステージを展開したりとライブの"魅せ方"にもこだわっているため、ここでもエンターテインメント性の高いライブを見せてくれるはずだ。

アイドル/アニソン

写真:BiSH 「オーケストラ」

BiSH 「オーケストラ」(2017.03.19 ZEPP TOKYOBiSH NEVERMiND TOUR FiNAL)

今夏もBABYMETALや欅坂46がロック・フェスに出演していたように、ジャンルを越えて様々なフェスの現場で人気を集めることになって久しいアイドル。その先駆者の一組でもあるももいろクローバーZは、この秋は「氣志團万博」や西川貴教主宰の「イナズマロックフェス」に出演する。14年に女性グループとして初めて国立競技場でワンマンを成功させた彼女たちは今や日本を代表するグループの一組。熱いパフォーマンスに定評がある"楽器を持たないパンク・バンド"ことBiSHも、7月に自身最大キャパの幕張メッセ公演を成功させた勢いそのまま、「フジソニック」に出演する。

また、夏に「TOKYO IDOL FESTIVAL」「@JAM EXPO」に出演した虹のコンキスタドールも秋はアイドル・フェスではない「ボロフェスタ」に出演。最新トリプルA面シングルでは「じゃんぷ!」でメンバーが振り付けを担当するなど、それぞれがクリエイティブな得意ジャンルを持つグループでもある。

レジェンド枠

写真:山下達郎 「REBORN」

山下達郎 「REBORN」

音楽界のレジェンドでは、昨年は矢沢永吉が出演したことも話題になった氣志團主催のフェス「氣志團万博」に出演する山下達郎のステージが見逃せない。今年は映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の主題歌「REBORN」を9月に発表しての出演。劇中で「時代を超えて歌い継がれている名曲」として登場するこの曲は、ツアーなどの合間を縫って1ヵ月半かけて制作された渾身の一曲になっている。同じく「氣志團万博」には、約4年半振りに全国ツアーを開始した米米CLUBも登場。

また、今年夏フェスに多数出演し、14年振りの復活アルバム『KICK!』を発表したKICK THE CAN CREWは、音源に先駆けて14年から徐々にライブをはじめていたため、3MCのマイクリレーのキレも抜群だ。「経て/からの/ここ」というリリックが彼らの復活を大々的に告げる「千%」や、キャリア史上最高難度とも言えるマイクリレーを持つ「SummerSpot」に加えて、さらなる新曲群の披露にも期待したい。

海外アーティスト

写真:エリカ・バドゥ 「ラヴ・オブ・マイ・ライフ feat. コモン」

エリカ・バドゥ 「ラヴ・オブ・マイ・ライフ(アン・オード・トゥ・ヒップホップ) feat. コモン」(BET Version with Film Footage)

来日組では今年デビュー20周年/デビュー作『Baduizm』20周年となるエリカ・バドゥにも注目を。彼女は「SOULCAMP」に出演。来日公演は14年の「StarFes.」以来3年振りとなる。一方「朝霧JAM」では、チャンス・ザ・ラッパーを擁するシカゴのクルー=セイヴ・マネーから、彼やダニー・トランペット&ソーシャル・エクスペリメントの作品での客演と16年のミックステープ『Telefone』で話題となったシンガー/ラッパー、ノーネームの初来日となるステージも行なわれる。今まさに海外の音楽シーンのホットスポットになっているシカゴの勢いが伝わることだろう。

また、「ULTRA JAPAN」にはEDM~ダンス系の大型アクト、ティエストやザ・チェインスモーカーズ、アンダーワールドらが出演。「ブルーノート・ジャズ・フェスティバル」に出演するドナルド・フェイゲン&ザ・ナイト・フライヤーズやカマシ・ワシントンらのステージも見逃せない。

Text:杉山仁
Top Image:Aflo